【京都ニュース】京都初タワマン計画が物議 予定地周辺は大規模再開発へ【現地レポ】

京都府内初のタワーマンション計画が、完成予想図をきっかけに注目を集めています。景観への影響を懸念する声もありますが、実際の建設地は京都市中心部から離れた向日市です。現地を訪れ、周辺環境を確認しました。

目次

京都初タワマン計画が物議

via https://www.jgran.jp/mukomachi/
京都府内初のタワーマンションとして発表された「J.GRAN TOWER 京都向日町」。期待の声がある一方で、景観面を中心に賛否さまざまな意見が出ています。ニュースやCM、広告を目にされた方も多いのではないでしょうか。

物議を呼んでいる背景には、プロモーションで使われている完成予想図の影響も大きいでしょう。市内中心部の寺院や街並みと近接してそびえ立つような印象を受けるビジュアルですが、実際に建設される場所は京都市内ではなく向日市。京都市中心部からは距離があり、南側で桂川を越えたエリアに位置で、直線距離で6キロほど離れています。

実際の立地条件や距離感を踏まえると、完成予想図の印象と現実とでは受け取り方が大きく変わりそうです。

そこで今回は、現地に足を運び、実際の立地や周辺環境がどのような場所なのかを確かめてきました。

via https://www.jgran.jp/mukomachi/
本計画は、住・商・官、そして駅と一体となった再開発プロジェクトで、売主はJR西日本不動産開発と三井不動産レジデンシャル。
建物は地上38階建て、高さは約128メートル、住戸数は約340戸を予定しています。販売価格は現時点では未発表です。

J.GRAN TOWER 京都向日町の建設予定地はこちら。写真に写る東寺からは、直線距離で南西方向におよそ6キロ離れています。
J.GRAN TOWER 京都向日町の建設予定地に隣接する現在のJR向日町駅(西口)です。
周辺工事はすでに始まっていますが、現時点ではまだ大きな建物は見られません。路線バスの発着も現在はこちら側のみとなっています。

JR向日町駅は、京都でも古い歴史を持つ駅の一つで、開業からおよそ150年を迎えます。

2026年度冬頃には東口の開設と新駅舎の本開業、さらに2028年度には東西の駅前広場が完成し、「まちびらき」が予定されています。

率直な感想としては、ここにタワーマンションが本当にたつの?って印象でした。

なお、2025年10月に橋上駅舎の供用が始まり、昭和40年代に建てられた既存駅舎は役目を終えました。
駅構内にはセブン‐イレブンも併設され、駅舎はすでにかなり立派な印象に変わっています。

タワーマンションが建設される東口へつながる通路も完成していますが、現在はまだ封鎖中。
もともと向日町駅は東西が分断されており、地下通路を使って大きく回り込む必要がありました。

今回の整備で、エレベーターやエスカレーターも設置され、バリアフリー化が大きく前進しています。使い勝手は格段に良くなりそうです。

駅の窓からは工事現場がよく見え、大型クレーンもすでに立ち上がっています。
タワーマンションに加え、駅に併設される商業・サービス施設、駅前広場の整備も同時に進められています。またこれまで東口にはなかったバス・タクシーが発着する駅前ロータリー整備予定です。

工事はまだ始まったばかりで、全体の完成は令和10年を予定しています。

実際に東側の工事現場にも足を運びました。
駅から高架をとおりぐるっと回る必要があり、車でも8分かかりました。徒歩だと地下道を通って10分ほどかかります。

現場前の向日市道第3031号線は、車がギリギリすれ違える程度の道幅で、歩道は設けられていませんでした。

JR向日町駅東口から国道171号線へとつながる都市計画道路「向日町上鳥羽線」も整備が進行中。
幅員は15〜18メートル、延長約520メートルで、あわせて牛ケ瀬馬場線の整備も進められています。

周辺道路が全体的に狭いため、再開発と並行して道路インフラの整備が行われているのが分かります。

京都は建築規制が厳しい都市ですが、気になる高さについても整理しておきましょう。
J.GRAN TOWER 京都向日町は約128メートルを予定していますが、車で5分ほどの場所にあるニデック本社ビルは約100メートル。伏見区の京セラ本社ビルは約95メートルです。ちなみに京都で最も高い建築物は、高さ131メートルの京都タワーです。

市内中心部から南方向を望んだ際の景観としては、ニデック本社ビルや京セラ本社ビルと大きく印象が変わるものではない、と感じる人も多いのではしょうか。大阪や東京のように複数のタワーマンションが乱立すれば別ですが、単体であれば景観の影響は限定的とも考えられます。

再びJR向日町駅の西口周辺へ。
JR向日町駅から阪急東向日駅までは約600メートル、徒歩で10分ほど。道中には飲食店も多く、チェーン店から地元密着の個人店まで幅広く並びます。

西口周辺にはすでに住宅やマンションもあり、駅が東西につながることで人の流れは大きく変わりそうです。街全体の活性化にもつながる可能性を感じます。

こちらは阪急東向日駅前です。向日市といえば、競輪場跡地に整備が進む「京都アリーナ(仮称)」も話題。2028年10月の開業を目標に、1万人規模の施設が計画されており、街全体のさらなる盛り上がりが期待されます。

京都駅へは約9分、大阪へも約35分とアクセスは良好。
郊外的な立ち位置と言われがちな向日市ですが、交通利便性と住環境が整えば、住みやすいエリアとしての評価はさらに高まりそうです。
どうしてもタワーマンションの存在が取り沙汰されがちですが、現地を訪れてみると、JR向日町駅を中心とした町全体の大規模な再開発であることを改めて実感しました。

市内中心部ではオーバーツーリズムの影響もあり、家賃や地価の上昇が続いています。居住と観光が混在するエリアでは、暮らしにくさを感じる声も少なくありません。そうした状況を踏まえると、交通利便性の高い周辺エリアに居住機能を受け持たせる流れは続きそうです。

基本情報

物件名:J.GRAN TOWER 京都向日町
住所:京都府向日市森本町野田202番地
HP:https://www.jgran.jp/mukomachi/