【京都和食】夏限定鵜飼船上料理や『抹茶懐石』と宇治川眺望楽しめる京料理老舗「辰巳屋」

おおきに~豆はなどす☆今回は京都府宇治市、宇治川沿いにある京料理の老舗。お茶の本場・宇治らしいお料理と夏限定の鵜飼船上料理なども楽しめる名店でランチを頂きました。

目次

宇治川沿いにあるロケーション抜群の京料理老舗

京都府宇治市。言わずと知れた宇治茶の本場で、別名『お茶の京都』と称される場所。ここに、創業1840年の京料理老舗『辰巳屋』があります。もともと茶問屋として創業し、大正2年から料理屋として営業。

今回はお誕生日のお祝いに、こちらでランチをいただこうとやってきました。

今まで宇治で京料理を頂く、という機会がほとんどなかったのですが、作年末に京都みやこめっせで開催された食の祭典『京料理展示大会』でこちらのことを知り、ずっと気になっていました。

名だたる京料理の名店の料理の基本となる出汁レシピの公開と試飲をやっていたのですが、こちらのお出汁が特に個人的に目を惹き、他にはない大豆や野菜などの植物性食材で構成された精進系。一体どんな味わいに仕上がるのかな、と。

今回は予め昼の懐石10000円(税込)を予約。それ以外では、お昼なら手軽に楽しめるお弁当、さらに宇治らしい抹茶料理、抹茶会席、精進料理なども。そして、夏場は宇治川の鵜飼船上での食事も楽しめるとのこと。

玄関口では、京料理店らしいしつらえ。

予約の段階で、カウンター席と宇治川を望む個室があるということで、今回は個室でお願いしました。

床の間もあり、まだ蕾の百合と茶壷ですかね。宇治らしいしつらえに。

そして、窓から簾ごしにすっかり真夏の日差しの宇治川。手前には鵜飼用の舟も停泊。

敷紙には、宇治の夏の夜の風物詩、鵜飼風景も描かれています。
清少納言『枕草子』にある『春はあけぼも、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて』の『夏は夜』にふさわしいお楽しみが鵜飼とも言えます。

こちら飲み物メニュー。まあ、いろいろあります。

まずは八寸。
ほおずきに見立てた琵琶玉子、青うり、ばい貝、蛸の柔らか煮、オクラ和え物、青梅ゼリー寄せなど。

お茶で通すつもりが、我慢しきれず昼ビールに(笑)どれも涼やかな味覚で、ビールも進みます。

続いて椀物。椀種には鱧、万願寺、魚そうめん、蓮根。

花開いたような鱧の口当たりの良さに、老舗らしい技術の確かさを感じます。そして注目のお出汁。こちらには野菜出汁を使用されてるそうで、確かに軽やか。特に淡泊な味わいの鱧や夏場には、このお出汁が繊細でバランスいい印象。

ちなみに、お出汁は料理によって使い分けされてるようで、野菜出汁以外の鰹を使った出汁ももちろんあるとか。

最初、緑茶が出てきましたが、途中でほうじ茶。お茶の本場・宇治の薫り高い美味しいお茶。

お造り。鱧の焼き霜、鯛、鮪。鱧には梅肉も添えられて。
特に鮪の赤身の旨味の濃厚さ秀逸。花穂紫蘇とともに爽やかさをプラスしていただきました。

涼やかに冷製の炊き合わせ。穴子、冬瓜、六角里芋、南瓜、マイクロトマト。振り青柚子の清涼感がより繊細な味わいを演出していました。

焼き物。てっきり鮎の塩焼きかと思ってましたが、信州サーモンの木の芽焼き。クセなくとても食べやすいサーモンで、皮目のパリパリ感も美味。ちなみに鮎の塩焼きは船上で提供される料理みたいです。

そして、ぐじの薯蕷蒸し。ぐじや山芋のくちどけの良さと、さらに中に生麩も入っており、食感とボリューム感も楽しめます。

最後、御食事は焼きおにぎりの出汁茶漬け。

そして、お誕生日ということで、お店からお祝いの演出の水菓子も。抹茶アイスや抹茶テリーヌなど、宇治満載の美味しさでした(笑)

京料理というと、京都市内のほうが圧倒的にお店が多く食べる機会も自ずと多くなるわけですが、この宇治川沿いの開放的ロケーションや季節を演出する京懐石、しつらえなど、宇治らしい要素盛り込んだ宇治の魅力存分に味わえるお店だな、と。

観光がてらゆったりお料理を楽しみたい方にうってつけですね。ご参考に。ヨ~イヤサ~♪

詳細情報

店名:京料理 辰巳屋
場所: 京都府宇治市宇治塔川3−7
電話:0774‐21‐3131
営業時間:11:00~15:30 17:00~22:00
定休日:火・水曜日
公式サイト:https://uji-tatsumiya.co.jp/index.html