車輪と屋根御神体のある珍しい曳山『岩戸山』
京都夏の風物詩であり、日本三大祭の一つに数えられる祇園祭。7月から1ヶ月の長期間に渡り執り行われるお祭りで、すでに前祭は山鉾巡行も終了し、現在は後祭が進行中。今回は前祭の山鉾『岩戸山』について深堀します。
こちらが山建て後の岩戸山。前祭、山鉾巡行ではくじ取らずで22番目、最後しんがりの船鉾の前を巡行します。
祇園祭に登場する山鉾全34基は「くじ取り式」という行事で、あらかじめ山鉾巡行の順番をくじびきで決めます。34基のうち、10基は『くじ取らず』で予め順番が決まっており、その代表的なものでは先頭を行く長刀鉾。岩戸山もその一つにあたります。
祇園祭に登場する山鉾全34基は「くじ取り式」という行事で、あらかじめ山鉾巡行の順番をくじびきで決めます。34基のうち、10基は『くじ取らず』で予め順番が決まっており、その代表的なものでは先頭を行く長刀鉾。岩戸山もその一つにあたります。
岩戸山は日本神話・天照大神『天の岩戸』に由来し、天照大神、手力雄尊、伊弉諾尊の三体の御神体を飾り、そのうち伊弉諾尊は曳山屋根の上にあり、珍しい形態。
保存会では懸装品の展示もされていました。見送りには昭和61年(1986)に復元新調の日月龍百人唐子遊文図や皆川泰蔵作のヴェネチア図。見送りは毎年同じものというわけではなく、その年によって変わったり。
屋根裏の金地著彩草花図は今尾景年(1845~1924)筆、前後軒裏の金地著彩鶺鴒(せきれい)図は弟子・中島華鳳筆によるもの。下水引は波鳳凰文綾地錦、前掛は玉取獅子文中国緞通、胴掛はペルシャ唐草文緞通。
鉾の名残りを持つ曳山・岩戸山。これだけ祇園祭の歴史が古いと、途中車体のモデルチェンジみたいなこともあったんですね(笑)そんな山鉾の歴史を紐解くと、現代の姿につながり面白い発見がありますね。
屋根裏の金地著彩草花図は今尾景年(1845~1924)筆、前後軒裏の金地著彩鶺鴒(せきれい)図は弟子・中島華鳳筆によるもの。下水引は波鳳凰文綾地錦、前掛は玉取獅子文中国緞通、胴掛はペルシャ唐草文緞通。
鉾の名残りを持つ曳山・岩戸山。これだけ祇園祭の歴史が古いと、途中車体のモデルチェンジみたいなこともあったんですね(笑)そんな山鉾の歴史を紐解くと、現代の姿につながり面白い発見がありますね。
山と名付けられつつも、車輪もついていて鉾のような立派な大きさですが、曳山(ひきやま)に分類されています。室町末期に曳山に改造されたもので、その名残りとして鉾頭の替わりに松を立てているのが特徴。
ところで、鉾と曳山のちがいですが、屋根部分に注目。鉾には柱・真木(しんぎ)、曳山には木・真松(しんまつ)が立っていることで見分けます。