【京都】柚子の里、水尾で美しい蝶に癒される「フジバカマ鑑賞会」【右京区】

京都の秘境的存在、嵯峨水尾地区で毎秋行われているイベント。秋の七草フジバカマに、飛来する美しい蝶アサギマダラに癒されます。

目次

美しい蝶が飛来する「フジバカマ鑑賞会」

のどかな風景が広がる京都市右京区、水尾地区。日本における柚子栽培発祥の地で、清和天皇ゆかりの地としても知られています。
今回は秋恒例の「フジバカマ鑑賞会」へ行ってきたので、様子を紹介します。今年の鑑賞会は、10月5日で終了しています。

フジバカマ鑑賞会とは、柚子に並ぶ新たな魅力づくりとして、秋の七草のひとつであるフジバカマの原種を休耕田を利用して、2010年から地域住民とボランティアが育てられています。
満開のフジバカマの香りに誘われて、アサギマダラが飛来する時期に合わせ、畑を一般公開しています。
水尾の魅力を多くの方に知っていただき、活性化にもつなげようと、京都市と水尾の地域が一体となり、取り組まれています。

嵯峨嵐山より保津峡を抜け、愛宕山に寄り添うように水尾の集落があります。水尾へは、JR保津峡より自治会のバスが出ています。鑑賞会の期間は、増発されています。

満員になったら発車するという、ほぼピストン運転で運行されていました。料金は片道300円でした。

背の高い木々に囲まれた細い道を、バスに揺られて、10分程乗車します。

水尾のバス停に到着です。

帰りのバスは、17時まで運行しているようですが、鑑賞会は14時までとなっていました。

観光案内図です。付近には、清和天皇社などがあり、歴史的鑑賞スポットもあるようです。愛宕神社への参道となっているようで、JR保津峡からバスを利用するのが最短ルートのようです。バス乗客の中には、鑑賞会へ行かれる方や、愛宕神社への参拝客もおられました。

水尾は古くは「みずのお」と呼ばれ、きれいな水が沸くところと言う意で「水ノ尾」「水雄」とも記されました。愛宕山の伏流水と、寒冷な気候が薫り高い上質な柚子が採れるそうです。この日はまだ青い実がなっていましたが、今冬にも黄柚子が収穫されることでしょう。

バス停からフジバカマ鑑賞会の畑へ向かう途中、少しですがコスモスが咲いていました。

バス停より徒歩5分程で、鑑賞会メインのフジバカマ畑へ到着しました。

畑の前に、テントが建てられて、水尾や鑑賞会の説明板などが立てられていました。活気があります。
寄付の募金箱があり、気持ちだけ募金をさせていただいたところ、アサギマダラデザインの、缶バッチをいただきました。

メインの畑は、残念ながら酷暑の影響で、生育不良だったようです。
周囲の草刈りなど、日ごろの手間を惜しまず、丹精込めて育てられたと思いますが、残念でなりません。

鑑賞会では、二つのフジバカマ畑が解放されていて、地図の左側の畑へ行ってみることにしました。

途中加工場にて、販売ブースが特設されていました。

柚子の加工品が販売されています。
ゆずママレード、ゆず塩、ゆずポン酢、その他実山椒や梅干しも販売されていました。

暑かったので、その中からゆずゼリーを購入。
めちゃくちゃ美味しかったです!凍っているので、シャーベット感覚でいただけました。ゆずの風味が濃くて、さすがのクオリティだと思いました。
お尋ねすると、普段は販売されておらず、イベントなどで販売されているようです。

もう一つのフジバカマ畑へ到着です。坂を下りて進みます。

アサギマダラ飛来の条件は、晴れていて、気温が25度前後と聞いたことがあります。鑑賞会へ行った日は、晴れで日差しが少し強かったです。
午前中に到着、既にたくさんのアサギマダラが飛来していて、熱心に鑑賞している人や、アサギマダラを追って撮影している人などなど、たくさんの方が来られていました。

フジバカマとは、万葉の昔から親しまれている秋の七草の一種です。淡い赤紫色の小さな花先に集まるように咲き、開花時期は8~10月頃です。
アサギマダラとは、マダラチョウの仲間で、羽を広げた時の大きさは約10センチ大きく、春から秋にかけて見られる珍しい蝶です。
1980年頃から始まったマーキングという調査方法では、台湾や沖縄へ移動することが確認されており、
長い旅路、フジバカマの香りに強く惹かれ、水尾にも飛来しています。
ふわりふわりと飛ぶ姿は、優雅で癒されます。

私もたくさんのアサギマダラを撮影することが出来ました。水尾の自然に囲まれて、美味しい空気を吸いながら、リフレッシュ出来ました。貴重な美しい蝶を鑑賞出来る会、これからも続けて欲しいと願います。都会の喧騒から離れて、京都市内とは思えないほどのどかですが、有意義な時間を過ごすことが出来ました。機会があれば参加されてはいかがでしょうか?

イベント情報

イベント名:フジバカマ鑑賞会
場所:京都市右京区嵯峨水尾
開催期間:2023年9月30日~10月5日
時間:8:30~14:00
料金:無料
関連ページ:https://mizuo.kyoto.jp/fujibakama/