西国三十三所の古刹
2年前、西国三十三所草創1300年を記念した特別展「聖地をたずねて-西国三十三所の信仰と至宝-」が京都国立博物館で開催され、以前から巡礼に興味を持っていました。さらに、つい最近祖母の遺品整理をしていて西国三十三所巡礼用の御朱印帳がまだ空白箇所を残した状態で見つかり、捨てるわけにもいかず、せっかくなら巡礼の続きを私が引き継ぐことにして、今回こうして訪れました。京都市内の巡礼地はほぼほぼ御朱印で埋まっていましたが、こちらは遠方ゆえに祖母も訪れていなかった様子。
慶雲2年(705年)、文武天皇の勅願により大伴古麻呂が開創したと伝わり、とても歴史ある雰囲気で丹波エリア屈指の古刹。
仁王門から一直線に参道が伸び本堂へと誘う。参道周辺には梅など春には花を咲かせそうな木々がありますが、まだまだ寒い日が続き、この風景からも春の気配は全く感じられませんが(笑)
現在の本堂は1728年(享保13年)焼失し、1735年(享保20年)に再建された建物。それ以前にも、応仁の乱や明智光秀の丹波攻めで焼失した歴史もあり。
本堂の内部には正面須弥壇に三つの厨子があり三尊を安置。中央に御本尊薬師如来、向かって左に札所御本尊聖観世音菩薩立像、右に御前立札所本尊聖観世音菩薩立像。なので、それぞれに扁額やお賽銭箱があります。天井にはおびただしい数の千社札が貼られ、その信仰の厚さを感じます。
随所に江戸時代らしい細かい技法を凝らした彫刻が見て取れ、それが歴史ある雰囲気を醸しています。
さらに、 文化元年(1804年)再建の多宝塔。本堂とともに京都府の指定有形文化財になっています。
そして、もう一つこちらの名物ともいえる仏像が。
本堂に安置される通称“なで仏”と呼ばれる『釈迦如来涅槃(ねはん)像』。よくアジアの仏教寺院では見かける、横になっている釈迦如来像。日本では珍しい種類の仏像で、さらにこちらでは布団をかぶって寝ておられる状態(笑)拝観する人は布団をめくり、自分の身体の不調を感じる部分を撫でると改善するご利益が得られるとか。
本堂に安置される通称“なで仏”と呼ばれる『釈迦如来涅槃(ねはん)像』。よくアジアの仏教寺院では見かける、横になっている釈迦如来像。日本では珍しい種類の仏像で、さらにこちらでは布団をかぶって寝ておられる状態(笑)拝観する人は布団をめくり、自分の身体の不調を感じる部分を撫でると改善するご利益が得られるとか。
そして御朱印。
いろいろと種類があります。西国三十三所草創1300年の記念宝印というものもあります。
いろいろと種類があります。西国三十三所草創1300年の記念宝印というものもあります。
そして、いただいた御朱印がこちら。ここにも西国三十三所草創1300年の記念印が押され、ちょっと特別感あり。
それを思うと、こちらは祖母がいただいた頃の御朱印。日付もなく、かなりシンプルな構造(笑)
境内には一部白梅が開花し、徐々に春めく光景に。
巡礼きっかけで素敵なお寺に訪問でき、まだまだ違うお寺も巡礼してみたいな、と。四国八十八か所にくらべ、巡礼札所も少ないのでハードル低め。これきっかけで今まで知らなかったお寺にも巡り合え、面白い体験になります。ご参考に。
巡礼きっかけで素敵なお寺に訪問でき、まだまだ違うお寺も巡礼してみたいな、と。四国八十八か所にくらべ、巡礼札所も少ないのでハードル低め。これきっかけで今まで知らなかったお寺にも巡り合え、面白い体験になります。ご参考に。
近畿2府4県と岐阜県に点在する33か所の観音信仰の霊場『西国三十三所』。その霊場を札所とする巡礼は日本最古で、現在も多くの方が信仰。そして、霊場の3分の1は京都に集中しているため、わりと地元民で巡礼してる人も多いと聞きます。こちら穴太寺は第21番の札所にあたります。