2023年8月10日 更新

【京都お盆風景】先祖を迎える六道珍皇寺「六道まいり」~幽霊子育飴~六波羅蜜寺「万燈会」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は東山区松原、この時期の風物詩的風景をぶらりめぐって集めてみました。

迎鐘でご先祖(お精霊さん)を迎える☆六道珍皇寺「六道まいり」

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東山区松原界隈。この時期、このあたりのお寺では様々な行事が執り行われていて、松原通にはこのような『六道まいり』と書かれた横断幕もあり、この時期ならではの風物詩。せっかくなので、周辺をめぐってみました。
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まずは、その『六道まいり』が執り行われるお寺『六道珍皇寺』。

古くからある京都の慣わし、8月13日から始まり16日の五山の送り火に終る盂蘭盆(うらぼん)には、各家でご先祖の霊を祀る報恩供養が行われます。そして、それ以前の8月7~10日の4日間に「お精霊(おしょうらい、又はおしょらい)さん」と呼ぶ先祖の霊を迎え鐘を突いて呼び寄せる行事『六道まいり』が六道珍皇寺で執り行われ、お盆の風物詩。
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この場所は平安京の葬送地であった鳥部野(鳥辺野)の入口にあたり、現世と他界(地獄)の境界「六道の辻」。それが六道珍皇寺門前にあたります。
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境内ではお供え用の高野槙やほおずきが直売されています。古来より、精霊は槇の葉に乗って冥土より帰ってくるとされ、自宅里帰りの必須アイテム。
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境内、本堂にてお寺の方総動員で、水塔婆(みずとうば)に先亡の戒名や俗名を書かれています。
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地蔵尊宝前にて、その水塔婆を線香の煙で浄め、高野槙で水回向を行ない供養します。
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あの世からのお精霊さんを迎えるために鳴らす鐘『迎え鐘』。十万億土に響き渡るというこの鐘の音を頼りに、お精霊さんがこの世へ戻ってくるのだといわれています。 鐘は外からは見えず、お堂の穴から延びる綱を引いて鐘を鳴らします。昼間は猛暑でお参りする方も少なめでしたが、わりと涼しくなる夜に来られる方が多いとか。
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閻魔堂。閻魔大王、小野篁、弘法大師像が安置されています。撮影禁止ですが、間近でみる閻魔像は鬼気迫るものがあり。

怪談にも登場する『幽霊飴』日本最古の飴屋「みなとや幽霊子育飴本舗」

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さらに松原通を下がると、いつも以上にこの時期盛況の『みなとや幽霊子育飴本舗』。創業450年の日本最古の飴屋さんで、看板商品『幽霊子育飴』を販売中。日本の怪談話によく登場する、女の幽霊がわが子のためによなよな買にきたという伝説の飴。この「幽霊飴」の怪談話は全国的にもありますが、実際飴として実在して販売するお店はここだけになるんですかね。

先祖の霊を迎える『大』の灯明☆六波羅蜜寺「万燈会」

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さらに、そこから南に下がったところに、JR東海キャンペーン『そうだ京都、行こう。』で話題沸騰中、口から六体の小仏を出す空也上人立像のあるお寺『六波羅蜜寺』。こちらでも同じ時期、8月8~10日に『万燈会』が執り行われています。こちらもお精霊さんをお迎えする行事で、本堂に京都五山送り火の大文字山と同じ『大』の字の灯明をお供えします。昼間だったので、その様子は不明ですが、境内には提灯が数多く飾られていました。

ここから各家庭では自宅に戻られたお精霊さんを迎えるしつらえや法事、それに関連するお供えなど準備されます。毎年のお盆の風景ですね。
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