若き情熱で復活した五条の名物銭湯
東山区五条。宮川町にも近く地域住民と観光客が行き交うエリアに、一軒の銭湯が再びのれんを掲げられました。
五条通を北へ、大黒町柿町通の角にある昔ながらの大衆銭湯「大黒湯」。宮川町が近いことも芸舞妓さんもよく来られていたそう。
煙突などの設備不良により、惜しまれながら2025年2月に休業、4月には閉業となりました。
しかし、五条木屋町で「サウナの梅湯」などを展開する湊社が受け継ぐ形で、同年9月に営業を再開。銭湯は息を吹き返しました。
煙突などの設備不良により、惜しまれながら2025年2月に休業、4月には閉業となりました。
しかし、五条木屋町で「サウナの梅湯」などを展開する湊社が受け継ぐ形で、同年9月に営業を再開。銭湯は息を吹き返しました。
「なんとか再開まで漕ぎつけた」とのことですが、今後はクラウドファンディングなどを活用し、より快適な銭湯へと進化させていきたいそうです。
入浴料は大人550円、サウナ込み。PayPayにも対応し、時代のニーズもしっかりキャッチしています。
入浴料は大人550円、サウナ込み。PayPayにも対応し、時代のニーズもしっかりキャッチしています。
店長は20代の京大生・ちくりんさん。
人力車のバイト帰りに何度も大黒湯に通い詰め、自らファンだっただけに、強い思いを抱きながら、京大銭湯サークルの仲間の力も借り、営業再開にこぎつけました。若い力が町に活力を与えています。
人力車のバイト帰りに何度も大黒湯に通い詰め、自らファンだっただけに、強い思いを抱きながら、京大銭湯サークルの仲間の力も借り、営業再開にこぎつけました。若い力が町に活力を与えています。
今回は特別に銭湯内も撮影させていただきました。
昭和レトロな空間は、まさに懐かしさそのもの。スーパー銭湯やホテルの大浴場が増えるなか、ここには「日常の風呂」が息づいています。
昭和レトロな空間は、まさに懐かしさそのもの。スーパー銭湯やホテルの大浴場が増えるなか、ここには「日常の風呂」が息づいています。
浴槽はタイル模様がかわいらしく、椅子やケロリン桶も健在。清掃も細かいところまで行き届いています。
京都一“熱い”湯は続きます
ジェットバスや電気風呂、深風呂、朝風呂など、設備も必要十分です。
そして特筆すべきは「温度」。一般的には42〜44度が適温と言われますが、大黒湯では伝統を守り46度超え。京都一熱いとも言われる湯が復活しました。足を入れた瞬間は「あつっ」と声が出るほどですが、慣れると心地よく“男前な銭湯”です。
そして特筆すべきは「温度」。一般的には42〜44度が適温と言われますが、大黒湯では伝統を守り46度超え。京都一熱いとも言われる湯が復活しました。足を入れた瞬間は「あつっ」と声が出るほどですが、慣れると心地よく“男前な銭湯”です。
サウナも料金込み。しっかり汗をかいてリフレッシュできます。ただしデリケートな機器なので、水をかけないよう注意を。ロウリュではありません。
うれしいことに、ボディソープとリンスインシャンプーのアメニティ付き。女性風呂にはクレンジングも。大衆銭湯では珍しい心配りです。
さらに館内にはかわいい漫画「大黒湯日記」が掲示され、復活への思いが伝わってきます。今後は「大黒湯新聞」といった読み物も増やしていく予定とのこと。
湯上がりには、炭酸飲料やスポーツドリンク、コーヒー牛乳などが揃います。実はプロテインもあり、意外な人気商品だそう。
広くはないですが休憩所もあり、スマホ充電も可能。必要な方は、譲り合って利用してください。
脱衣所には大黒さんが鎮座し、町の移り変わりを見守ってきました。若い力により復活した銭湯に、地元の人も観光客も集う。いい湯に浸かれば、心も体もすっきりします。
営業がはじまると年配の常連と若いスタッフが言葉を交わす姿も。
これからも町のコミュニティの灯火として、長く続いていくことを願いたいですね。
営業がはじまると年配の常連と若いスタッフが言葉を交わす姿も。
これからも町のコミュニティの灯火として、長く続いていくことを願いたいですね。