棚田の山裾にある平安京の氷貯蔵跡
ちょうどこの辺りは、市内を取り囲む山々を縦走しながらポイントをたどる京都一周トレイルのコースにもなっている場所。
ここも市内なのか?と思えるほどの山間部に棚田と小さな集落があり、車がなければ生活できないだろうな、というような立地。
その棚田にあるあぜ道に、手書きの氷室跡案内標識。
その棚田にあるあぜ道に、手書きの氷室跡案内標識。
市内の街中から車でやってきましたが、凍えるほど寒いです。特に強風が吹いてるわけでもありませんが。標高もそこそこある場所なんでしょうね。途中京見峠を経由してきたわけで。
それにしても、こんな田園風景広がる土道を歩くのも最近ではあんまりないな、と思いつつ進む。
それにしても、こんな田園風景広がる土道を歩くのも最近ではあんまりないな、と思いつつ進む。
途中石垣があり、氷室神社でも見かけた同様の造りの水汲み場。もしかしたら、宮中へ献上する氷ということで、清めの場として活用されていたのかと想像。
意外と奥まで進み、少し不安になりつつ(笑)
周りを見渡すと防獣フェンスが張られ、こんな場所ならあらゆる野獣が田畑に下りてくるだろうな、とも想像できます。
途中『氷室跡』と彫られた石標があり、ここからゆるい傾斜を上っていきます。
すると、突如白い小さな表示板が登場し、それによると3か所あるとのこと。
高い場所から見下ろすと、見たところ直径5メートル、深さは1メートル程度の窪地が3つ。もしかしたら枯葉が積もっていて上げ底された状態なのかもしれませんが。
この近くに、かつての氷池もあるようで、そこで冬場凍った水面の氷にさらに天然水をかけて厚い氷を作り、切り出したものをここに運び、断熱材として草やもみ殻などを入れ、穴の上には覆屋を建てて日光や雨を防いだと言われています。
『源氏物語』をはじめとする物語に、しばしば暑さを凌ぐためのグルメとして氷が登場。『枕草子』ではかき氷の原型とも言える食べ物も描かれています。
貴重な氷もじつは地元でつくって調達していたとは。そして、今も昔も盆地故の暑さは変わらず、食にまつわる避暑の方法もそれほど変わらなかったんだなぁと。古とのつながりを感じました。
この近くに、かつての氷池もあるようで、そこで冬場凍った水面の氷にさらに天然水をかけて厚い氷を作り、切り出したものをここに運び、断熱材として草やもみ殻などを入れ、穴の上には覆屋を建てて日光や雨を防いだと言われています。
『源氏物語』をはじめとする物語に、しばしば暑さを凌ぐためのグルメとして氷が登場。『枕草子』ではかき氷の原型とも言える食べ物も描かれています。
貴重な氷もじつは地元でつくって調達していたとは。そして、今も昔も盆地故の暑さは変わらず、食にまつわる避暑の方法もそれほど変わらなかったんだなぁと。古とのつながりを感じました。
氷室跡 へのツイート
#面白味研究会
— カルディー@杜の民 (@culdeeculdee) October 3, 2018
古の氷の運び手達の帰りを健気に待ち侘びる、三つ子穴。
(京都市氷室跡にて) pic.twitter.com/83oEFGRrk4
基本情報
名称:氷室跡
住所:京都市北区西賀茂氷室町19
住所:京都市北区西賀茂氷室町19
この時点で、すでに氷室神社参拝を終え、さらに集落奥に氷室跡があるということで行ってみることに。『氷室』とは、冬に氷池でできた氷の貯蔵庫で、天然氷の製造地。
こちらも、京都市の登録史跡。