琵琶湖疏水を歩く全3コース整備『そすいさんぽ』
京都市と滋賀県大津市を結び、明治時代に整備され、水運、電力など近代産業の発展に寄与した水路『琵琶湖疏水』。今も地元民の暮しに寄り添い、疏水沿い散策道は四季折々でその景観を楽しめる憩いのスポットでもあります。
そんな琵琶湖疏水沿いで、最近よく目につくようになった、こんな標示。『そすいさんぽ 琵琶湖まで12㎞』と書かれ、こんな形式の標示が1㎞おきに見かけるようになりました。
で、一体これは何か知らん?と調べると、さらに詳細がわかるこんなパネルが三条大橋東側に設置。
文化庁所管で、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」と認定する取り組み。2019年からは2月13日を『日本遺産の日』とし、日本遺産の魅力をアピールするイベントも開催されています。
そして、この琵琶湖疏水沿線を歩いて楽しむ散策道『そすいさんぽ』も、そんな取り組みの一環で、2023年に完成。そんなんあるって知りませんでしたわ(笑)
文化庁所管で、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」と認定する取り組み。2019年からは2月13日を『日本遺産の日』とし、日本遺産の魅力をアピールするイベントも開催されています。
そして、この琵琶湖疏水沿線を歩いて楽しむ散策道『そすいさんぽ』も、そんな取り組みの一環で、2023年に完成。そんなんあるって知りませんでしたわ(笑)
コースは「大津-鴨川コース」「鴨川運河コース」「疏水分線コース」で全3コースあり、概要は以下に。
大津-鴨川コース:琵琶湖から山科、蹴上、岡崎を経て、鴨川までの12.5㎞
鴨川運河コース :鴨川から南下し、深草、伏見を経て宇治川までの12.6㎞
疏水分線コース :蹴上から哲学の道、松ケ崎を経て堀川通までの9.7㎞
※かつての疏水や疏水が合流している濠川などを含む全34.8㎞
コースのところどころでマップもありますが、より迷うことなく歩くために、QRコードでコースをダウンロードすることもできます。
大津-鴨川コース:琵琶湖から山科、蹴上、岡崎を経て、鴨川までの12.5㎞
鴨川運河コース :鴨川から南下し、深草、伏見を経て宇治川までの12.6㎞
疏水分線コース :蹴上から哲学の道、松ケ崎を経て堀川通までの9.7㎞
※かつての疏水や疏水が合流している濠川などを含む全34.8㎞
コースのところどころでマップもありますが、より迷うことなく歩くために、QRコードでコースをダウンロードすることもできます。
こんなそすいさんぽコースが整備される以前、個人的に琵琶湖疏水を自転車や徒歩で踏破したことがありますが、今回改めてそすいさんぽを体験してみることに。
今回は3コースある中の、鴨川運河コースを実際歩いてみることに。さらに、疏水の流れとは逆行する宇治川河口から鴨川を北上することに。
今回は3コースある中の、鴨川運河コースを実際歩いてみることに。さらに、疏水の流れとは逆行する宇治川河口から鴨川を北上することに。
スタートの伏見区、宇治川河口にある『三栖閘門(みすこうもん)』。
昭和4年(1929年)に建設された伏見港の濠川(疏水)と宇治川との水位差を調整するために使われた水門。淀川舟運全盛期において重要な役割を果たし、船の通航を可能に。現在この周辺は「伏見みなと広場」になっています。
昭和4年(1929年)に建設された伏見港の濠川(疏水)と宇治川との水位差を調整するために使われた水門。淀川舟運全盛期において重要な役割を果たし、船の通航を可能に。現在この周辺は「伏見みなと広場」になっています。
途中、鯉の大群を見かけたり。
さらに、繁華街の大手筋界隈では、伏見とゆかりのある幕末の志士・坂本龍馬の史跡が随所にあります。途中寄り道して史跡巡りもしたいところでしたが、そうするとかなり時間がかかってしまうため、泣く泣くスルー。そすいさんぽに注力しました。
で、マップ上では濠川沿いにコース設定されていたため、忠実にそれを遂行して歩きましたが、実際にはこの西側に沿った住宅街の道路が正解だった様子(汗)伏見ならでは、酒蔵風景を楽しめました。
その住宅街の道路沿いにも酒蔵『松山酒造』や『薩摩島津伏見屋敷跡』など史跡も。
この界隈の濠川は階段状に折れ曲がり、それに沿って住宅街を歩くため、ちょっと道に迷いそうになることも。住宅街では電柱に道標が表示されていました。
中には、数日前の積雪がまだ残る場所も。
ようやく歩きやすく、よく知る疏水コースらしい道に到達。ネコにも出会いました。
これ以降、京阪本線沿いのコースが続き、右へ左へと時折見慣れた京阪電車や大阪万博ミャクミャクラッピング列車も見かけました。なので、撮り鉄マニアにも面白いコースと言えます。
さらに『伏見稲荷大社』参道も横切るコースになっています。参道はインバウンド観光客で激混みでしたが、そすいさんぽコースは閑散としていて、ある意味スキップコースとして活用するにも最適。
そして、東福寺界隈ではいったん東福寺駅前の伏見街道がコースに設定されていて、しばらく北上します。
伏見街道沿いには、京都夏の風物詩・祇園祭とゆかりある『瀧尾神社』が。瀧尾神社は祇園祭後祭山鉾巡行の殿をつとめる大船鉾の舳先を飾る『龍頭』を寄進されたことでも知られ、その龍頭のモデルとなる木彫り龍があり、現在特別公開中(有料)とのこと。
さらに、伏見街道から鴨川沿いへ。
JR新幹線、在来線など、複数の線路下を通るコース。この辺りも、視界を遮る障害物少なく鉄道を撮影できる場所で、撮り鉄爆誕コース(笑)
JR新幹線、在来線など、複数の線路下を通るコース。この辺りも、視界を遮る障害物少なく鉄道を撮影できる場所で、撮り鉄爆誕コース(笑)
以降、ひたすら鴨川沿いの川端通を北上。歩道の五条大橋手前、四条焼肉天壇あたりに距離標示がありました。実際のところ、このあたりの疏水は暗渠になっており、その存在を確認することはできません。
さらに、横目には祇園白川。鴨川に合流する場所。
疏水の名残り、三条から四条までの間にある散歩道『せせらぎの道』。
1987年に京阪電車の地下化事業により誕生し、琵琶湖疏水の暗渠となった部分を活用して整備された道。そういえば、昔は三条京阪から鴨川の車窓を楽しんでいたことが思い出されます。
1987年に京阪電車の地下化事業により誕生し、琵琶湖疏水の暗渠となった部分を活用して整備された道。そういえば、昔は三条京阪から鴨川の車窓を楽しんでいたことが思い出されます。
そして、東海道五十三次の発着点『三条大橋』。駅伝の発祥地でもあり。さらに川端通り沿いを北上します。
すると、御池通りを上がった辺りから、暗渠だった疏水が復活。冬の時期は整備のため水が流れていませんが。
そして水門を経て、ゴールの冷泉放水口周辺。
今回のコース、約12.6㎞の道のりということでしたが、途中寄り道やトイレタイムなどもあり、2日間かけて踏破しました。降雪の翌日という寒い日に実施しましたが、散策道には桜並木もあり、春には桜スポットとしても楽しめるコースになっています。さらに、ところどころ人気観光スポットも経由するコースながら、混雑なく歩けるのもオススメ。ご参考に。
今回のコース、約12.6㎞の道のりということでしたが、途中寄り道やトイレタイムなどもあり、2日間かけて踏破しました。降雪の翌日という寒い日に実施しましたが、散策道には桜並木もあり、春には桜スポットとしても楽しめるコースになっています。さらに、ところどころ人気観光スポットも経由するコースながら、混雑なく歩けるのもオススメ。ご参考に。