東山連山の山裾にひっそりとたたずむ静かな紅葉スポット
左京区鹿ケ谷にある浄土宗系のお寺「鹿ケ谷法然院」。この日は休日の朝、紅葉チェックとともに久々に訪れてみました。先週の様子です。東山連山の山裾にひっそりと構え、自然豊かで静寂に包まれた雰囲気が人気のお寺です。
平安末期から鎌倉初期にかけて活躍した、浄土宗開祖・法然が弟子たちと共に六時礼讃行を修した草庵から由来し、さらに江戸時代に知恩院第38世の萬無が念仏道場として法然ゆかりの地に再建したのが今の姿。
この日は朝方小雨が降り、少し潤う参道を行きます。山側には墓地があり、著名な学者、文人、画家の墓が数多く存在します。中でも、作家・谷崎潤一郎のお墓があることでも有名で、晩年、谷崎がここ鹿ケ谷に居を構え、ゆかりのあった場所であることを物語っています。
山門は京都のお寺の中でも珍しく茅葺になっています。山間にある、かつて草庵であった雰囲気を彷彿とさせるような、そんな佇まい。
山門をくぐり見下ろすと、まるで板チョコのように端正に盛られた砂『白砂壇』が左右一対に。さらにそこには季節をイメージした砂絵が施され、訪れる観光客にとって楽しみの一つでもあります。
風や波、水の流れるようなイメージですかね。落ち葉を伴いつつ描かれています。
これからさらに秋が深まると、毎年紅葉をイメージするようなモミジやイチョウの葉が白砂壇に描かれ、錦秋の風景と相まって法然院らしい光景が展開されます。
まだちょっと紅葉には早いようで、うっすら黄色くなりつつあるかな?という具合。法然院は東山に沿って立地する紅葉の名所の中でも、毎年紅葉の進行具合が比較的遅めと言えるかもしれません。
まだちょっと紅葉には早いようで、うっすら黄色くなりつつあるかな?という具合。法然院は東山に沿って立地する紅葉の名所の中でも、毎年紅葉の進行具合が比較的遅めと言えるかもしれません。
苔好きにはたまらない、びっしりと生えた山門屋根の苔。紅葉とのコントラストとして映える緑です。
境内中央に池があり、そこに架かる石橋。紅葉時期には多くの方がここからの風景を撮影されます。この日は一人占めでしたが。
手水鉢には晩秋の花、白と黄色の菊が飾られ、そこから水が糸のようにしたたり落ち、秋の朝に潤いを満たしていました。
境内では時折野鳥のさえずりが澄んだ秋に響き渡り、瞑想にふけるのにもいい空間。特に紅葉シーズンはわびさび感も漂う素敵な場所で、オススメです。
境内では時折野鳥のさえずりが澄んだ秋に響き渡り、瞑想にふけるのにもいい空間。特に紅葉シーズンはわびさび感も漂う素敵な場所で、オススメです。