生活感が感じられる「ヴォーリズ建築」☆白川疎水沿いに静かに佇む「駒井家住宅」を訪ねて☆

北白川の白川疏水沿い
桜並木の散策路
静かで落ち着いた雰囲気の中にひっそり佇む「駒井家住宅」（駒井卓・静江記念館）

こちらは遺伝子学の権威、駒井卓博士(京都大学名誉教授)の私邸として昭和2年に建てられたヴォーリズ建築事務所の設計によるもの。

アメリカンスパニッシュ様式でありながら和のテイストも加えられ、明るいサンルームや、芝生の庭、腰掛け付きの出窓など、当時の生活、ほのぼのとした暮らしぶりを思い起こさせます。
斬新なデザインよりも、あくまで暮らしやすさを主眼にした設計は、ヴォーリズの人に対する優しさが感じられますね。

現在は公益財団法人日本ナショナルトラストが管理され、ボランティアによる公開運営をされています。
夏季・冬季の休館期以外は、毎週金曜日・土曜日、10:00～16:00見学可能です

南側に面するサンルーム
アメリカンスパニッシュ様式の3連窓

カフェだったら超人気の席になるところですね（笑）
これが家の中にあるという贅沢！

サンルームから見る居間

腰掛け付きの出窓というのは珍しいですね。
ヴォーリズは駒井静江夫人が腰掛けやすい高さに設計したそうです。

ヴォーリズの気遣いは階段にも
着物でも上り下りしやすいように段差を低くされています。

２Fの寝室とサンルーム
１Fも２Fも南向きのサンルームがあるって、とても贅沢ですね！（庶民感覚）笑

駒井博士の書斎
人によっては、ここが一番の見どころかも知れない。
実際に置かれていたものや蔵書などの一部がそのまま展示されています。

実際に仕事をされていた場所ですから、ここでは生活感と言うより「研究の息使い」がすごく濃く感じられますね。

屋根裏に上がる吊り階段
下の写真の歯車に取っ手を付けて回すと階段が降りてくるという仕掛け

１Fに戻り、玄関入って右側に和室があります。

普段着物で過ごされていた静江夫人への配慮だそうです。

居間から庭へ出られますが、一旦玄関から廻って庭へ向かいます。
写真はテラスルームの外側。

母屋の東側に芝生の庭

建物の管理も大変だろうけど、庭の手入れも大変だろうね(苦笑)

庭の一角には温室もあるのです。

イベント時にはお茶出来るナイスなスペースに。

この手頃なサイズの庭は、イベントにはうってつけですね。

実際、ドラマやCMの撮影が行われたり、貸切利用も受け付けているそうです。

結婚式でもとても素敵だと思います。

穏やかな暮らしをされていたんだろうと思います。

雰囲気がその名残を表しているように感じますね。

これだけ綺麗に残され、管理・保存されていることに敬意を評したいです。
見学だけでなく、広く利用されてほしいもんです。

桜の季節はもう、素敵過ぎです ♪