京都市内を緩やかに逆流する疏水分線☆前編~高野川~堀川
京都市と滋賀県大津市を結び、明治時代に整備され、水運、電力など近代産業の発展に寄与し、日本遺産や歴史的建造物にも指定され史跡も多数ある水路『琵琶湖疏水』。その沿線を歩いて楽しむ散策道『そすいさんぽ』が2023年に整備。
コースは「大津-鴨川コース」「鴨川運河コース」「疏水分線コース」で全3コースあり、今回はそのうちの琵琶湖~山科~蹴上~岡崎を経て、鴨川をたどる③『疏水分線コース』。
今回は、1日でたどるコースでしたが、その内容が膨大なため前後編に編集し、その後編。
ちなみに前編の様子はこちら→ https://kyotopi.jp/articles/YUJma
今回は、1日でたどるコースでしたが、その内容が膨大なため前後編に編集し、その後編。
ちなみに前編の様子はこちら→ https://kyotopi.jp/articles/YUJma
前編の高野川沿いを遡ると、コースどおり歩行者用『高野川人道橋』を渡り、対岸を再び川の下流に沿って進みます。
一部疏水は暗渠になり、広い住宅街の通りを進むと出現する施設『松ヶ崎浄水場』。
昭和2年(1927年)に京都市で2番目の浄水場として完成。市内北部を給水区域として受け持ち、最高区配水池がある山の斜面には、五山の送り火で有名な『妙法』の『妙』の火床などでも活用。
昭和2年(1927年)に京都市で2番目の浄水場として完成。市内北部を給水区域として受け持ち、最高区配水池がある山の斜面には、五山の送り火で有名な『妙法』の『妙』の火床などでも活用。
その先、一旦松ヶ崎浄水場へ取り込まれた水が、暗渠からまた疏水として出現してる、ということなんですかね。
しばらく閑静な住宅街が続き、疏水は緩いカーブを描きながら、今度は下降に転じて流れていきます。
途中、北大路通の手前辺りからまた暗渠化。さらに北大路通りを斜交いに走る白川疏水通を南下。閑静な住宅街にある通りですが、その中央分離帯に生垣を有する広い通り。ちょうどこの下を疏水が流れていることを想像しながら進みます。
縦の通り、下鴨西通を越えると、歩行者専用の細い通りにたどり着き、その先の賀茂川の東側に出て、一旦川沿いを北上。
上流に沿ってまた北大路通まで戻り、北大路橋を渡って西へ。橋の上から下流方面を見渡すと、五山送り火の大文字山もよく見えます。
北大路橋を渡り、また対岸を下流に向かって進むわけですが、さっきいた対岸に暗渠だった疏水の水道があり、賀茂川に合流している様子。
ふと賀茂川を見ると、この日は暖かい午後ということもあってか、ここを拠点に生息するヌートリアが活動中。日本には本来分布していない外来種アメリカトゲネズミの一種ですが、もはや地元民には見慣れた風景。この時はしきりにチンチン搔きまくってました。春ということか(笑)
すると、かなり広い中央分離帯を有する紫明通へ。紫明通は京都の通りの中でも、ちょっと異質な通りで、蛇行するような道になっています。
蛇行する通り、ということでお察しかもしれませんが、ちょうど紫明通の中央分離帯に疏水が流れ、時折暗渠になったり、姿を見せたりしつつ、西に向かって流れ、その周辺は公園として整備され、ちょっとした散歩道にもなっています。
そうして紫明通を進むとゴール地点、堀川紫明交差点にある三角公園に到着。ここではまた疏水は暗渠化してますが。
ここから、さらに堀川通を南下すると、紫明通と同じ様式の中央分離帯兼公園が登場。
堀川通自体が道幅広い通りのため、イチョウ並木になっている中央分離帯の公園をわざわざ歩く人も少ないかと思いますが、ここでまた疏水の流れが出現。
そしてしばらく進み、堀川今出川通下がった辺りの東堀川通沿いに堀川として出現。そう、堀川の水源は琵琶湖疏水なのです。まあ、途中経由する高野川や賀茂川の水もブレンドされてるとは思いますが(笑)
最終的に堀川は途中暗渠化しつつ、二条城、西本願寺を経由し、近鉄上鳥羽口駅前でまた復活し、大宮大橋あたりで鴨川に合流します。
参考記事→ https://kyotopi.jp/articles/MyEQk
https://kyotopi.jp/articles/g2SJ7
今回のそすいさんぽでは、紫明堀川以降の散策コースは存在しませんが、独自でその流れを追ってみるのも面白いですよ。ご参考に。
最終的に堀川は途中暗渠化しつつ、二条城、西本願寺を経由し、近鉄上鳥羽口駅前でまた復活し、大宮大橋あたりで鴨川に合流します。
参考記事→ https://kyotopi.jp/articles/MyEQk
https://kyotopi.jp/articles/g2SJ7
今回のそすいさんぽでは、紫明堀川以降の散策コースは存在しませんが、独自でその流れを追ってみるのも面白いですよ。ご参考に。