伏見稲荷からも徒歩圏内、深草にある茅葺屋根が美しい穴場「瑞光寺」

伏見区深草へ足を延ばしたときにたまたま見つけた静かな住宅街にある瑞光寺。茅葺屋根の本堂と静かな境内に癒されたひとときを過ごしました。

目次

元政上人隠棲の地・瑞光寺

瑞光寺の始まりは、明暦元年(1655)に元政上人(げんせいしょうにん)が結んだ称心庵という草庵です。

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元政上人は、元は彦根井伊藩の藩士でしたが、26歳で出家しました。
深草の地に移り住んだのは33歳の時で、瑞光寺門前の「不許酒肉五辛入門(酒肉五辛の山門に入るを許さず)」の石碑が示すとおり清貧な生活を送っていたそうです。

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元政上人は、学問・詩歌にも優れた人で、石川丈山(いしかわじょうざん:武将で文人)・北村季吟(きたむらきぎん:俳人・歌人・松尾芭蕉の師)・熊沢蕃山(くまざやばんざん:儒学者)らと交流し詩人・文人としても有名になり、江戸初期の日蓮宗を代表する高僧となっています。

瑞光寺境内の様子

山門をくぐった参道右田には、金運・財運のご利益があるとされる「白龍銭洗弁財天」が鎮座されています。

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鳥居の奥に見えているのは、帝釈天様。
仕事運・勝負運など開運のご利益があるとされています。

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白龍弁財天様は、帝釈天様の左奥に鎮座されています。

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ざるにお札や硬貨を入れて水で洗い清め、浄財袋に入れて大切に持っておくと財運・金運の幸運がいただけるパワースポットとして密かに人気を集めています。
ご縁日の辰の日・巳の日に参拝して浄財袋のお金を入れ替えるといっそうご利益がいただけるとか。

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参道左手にある鐘楼を見ながら奥へ進むと、美しい境内が見えてきました。
その一番奥にあるのが、本堂です。

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「寂音堂(じゃくおんどう)」と名付けられた本堂は、丸みを帯びた茅葺屋根がとてもやさし気です。
本堂というよりも庵というイメージがぴったり。
この日は堂内に入ることができませんでしたが、安置されている御本尊・釈迦如来坐像は体内に五臓六腑を形作ったものと法華経一巻が納められていると伝えられています。

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田舎の祖父母の家に帰って来たような懐かしい本堂の姿にすっかり癒され、美しい境内をゆっくり散策。
本堂横のお堂には、通称「厄除け観音・深草の観音様」と呼ばれている秘仏の如意輪観音大菩薩像がお祀りされているそうです。

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高級な料亭や旅館の日本庭園のような雰囲気がある境内は、春は桜・初夏にはツツジ、秋は紅葉が楽しめるそうですが、行事がある日以外は参拝される方も少なく、静かにお参りをすることができます。

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伏見稲荷大社からは歩いて10数分のところにある瑞光寺。
喧騒を離れてゆっくりと風情を楽しみたい方、金運・開運をいただきたい方におすすめのお寺です。

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瑞光寺の基本情報

・住所 京都市伏見区深草坊町4
・電話 075-641-1704
・境内自由
・開門時間 8:00~17:00
・アクセス 京阪「龍谷大前深草」徒歩約10分
・HP https://zuikouji.jiin.com/