明治時代の重厚な趣きあるレンガ造り洋館
西大路、一条通を西へ。いつも前を通ると気になっていた建物。
うっすらと『衣笠会館』と書かれています。
公益財団法人・衣笠会所有。国の登録有形文化財にも指定。門の外から、少しレンガ造りの建物が見えるんですが。
掲示板を見ると、平日13~16時は見学もできるということで、中を見せてもらうことに。
まず、門を入ると広い庭園。
今では使われていませんが、庭園には井戸がいくつかあります。
外観の重厚な存在感が印象的。明治38年の赤レンガ建築。
現在は財団法人衣笠会繊維研究所(昭和25年設立)の施設。もとは明治時代の遷都にともない、京都復興の基幹産業となった織物業。その牽引役だった機業家・藤村岩次郎の邸宅。
現在は財団法人衣笠会繊維研究所(昭和25年設立)の施設。もとは明治時代の遷都にともない、京都復興の基幹産業となった織物業。その牽引役だった機業家・藤村岩次郎の邸宅。
当時、この衣笠界隈は一大織物産地。国の基幹産業として、機械織りを駆使した綿製品の生産拠点。藤村氏は京都市内4箇所に大工場をもつ京都綿ネル株式会社(のちの日本製布株式会社)の創業者の一人。
窓枠の緩いアーチ型がちょっと独特な造り。
窓枠の緩いアーチ型がちょっと独特な造り。
建物の中も建物を管理されてる方に案内していただきました。
建物は、桁行13m,梁間9.3mの煉瓦造2階建。
建物は、桁行13m,梁間9.3mの煉瓦造2階建。
ちょっと驚きなのが、西洋人が設計施工した建物ではなく、京都の宮大工が全てを手掛けた洋館。なので、レンガも日本製。その積み方もイギリス積を真似たもの。
各部屋ごとに暖炉が設置。
当時は今よりも広大な敷地に豪壮な屋敷があったそうで、こちらは主に来客用として機能。
当時は今よりも広大な敷地に豪壮な屋敷があったそうで、こちらは主に来客用として機能。
宮大工による建築と聞くと、なんとなくこのアーチ型もそんな趣きを感じます。
小さめながらこちらにも暖炉。
当時の繊維業の担い手を育成するため、東京農業大学、信州大学、京都工芸繊維大学に繊維科を設置。昔はこのあたりに工芸繊維大があったって知りませんでした。今、左京区松ヶ崎にありますが。
二階の部屋にも暖炉。
構造として煙突がどうなっているのか確認するのを忘れてました(汗)
構造として煙突がどうなっているのか確認するのを忘れてました(汗)
こうしてみると、西洋人の設計施工洋館のレンガに比べ、レンガにもバリエーションがあり、宮大工の仕事がにじみ出ています。
そんな名建築、内覧してみてはいかがですか?
そんな名建築、内覧してみてはいかがですか?
衣笠会館 繊維研究所 へのツイート
#近代建築 京都市
— Kanpanerura(💛=^ω^=) (@Siamese___Cat) 2018年9月6日
〈有〉旧藤村岩次郎邸洋館(衣笠会館)@北区
1905年築
煉瓦造2階
平日午後開館
玄関部と上のベランダは近年の増築
各室の意匠の異なる暖炉 pic.twitter.com/1V181QaGSH
詳細情報
住所:京都市北区北野下白梅町29
電話番号:075-461-5949
開館時間:13~16時
休館日:土日祝(事前に電話で確認してください)
入館料:無料
関連サイト:https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails.asp
電話番号:075-461-5949
開館時間:13~16時
休館日:土日祝(事前に電話で確認してください)
入館料:無料
関連サイト:https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails.asp