一際異彩を放つベンガラ色の歴史的意匠建造物
通常の京町家といえば、厄除け人形・鍾馗さんが飾られているのが一般的ですが、こちらでは沖縄のシーサーが3つ。
京町家の典型的な造り、犬の放尿除け「犬矢来(いぬやらい)」もありますが、その上に大きなステンドグラスのハメ殺し出窓。しかも、ちょっと艶めかしい雰囲気。
元々は「平井産業」という呉服商所有の建物だったそうですが、平成11年に京都市の歴史的意匠建造物に指定。
その後、京都ホテルオークラがリノベーションを施し、ホテル館外店舗「新町1888」というカフェバーをオープン。明治、大正時代の趣きを感じる内装を活用し営業していましたが、2016年閉店。
現在は外観だけですが、その歴史的な風情を感じとれます。
現在は外観だけですが、その歴史的な風情を感じとれます。
さらに、建物の脇には最近ではあまり見かけなくなった、昔懐かしいレトロな形状の郵便ポストも。
昭和24年に全国に普及した「郵便差出箱1号丸型」とよばれるもので、昭和60年には約15万個設置されていたそうですが、現在では保存用に残すのみ。こちらは京都で最初に設置されたのを記念して保存。
昭和24年に全国に普及した「郵便差出箱1号丸型」とよばれるもので、昭和60年には約15万個設置されていたそうですが、現在では保存用に残すのみ。こちらは京都で最初に設置されたのを記念して保存。
京町家の仕様でありながら、ステンドグラスなど洋風テイストも取り入れらえた歴史的建造物。建物好きなら、つい足を止めて見入ってしまうような意匠が魅力ですね。
旧平井産業へのツイート
新町姉小路下ル、旧平井産業。オークラの貸切レストランやったみたいやけど二年前に閉店とのこと、売りに出されてた。くろちくさんの持ちもんやったとは。この素敵ステンドグラス、中から見てみたいなぁ。くろちくさんのお店、出してくれはったらなぁ。 pic.twitter.com/msOvJFz78t
— かげやん (@kageyankageko) July 25, 2018
基本情報
名称:旧平井産業(新町1888)
住所:京都市中京区町頭町95
住所:京都市中京区町頭町95
京都夏の風物詩・祇園祭では山鉾巡行のコースにもなる通り。その場所で一際目立つベンガラ塗りの建物。古い趣きを感じる京町家であることは確かですが、他の京町家とは明らかに様相が違います。