注目の『白砂壇』も秋の装いでスタンバイ
左京区鹿ケ谷にある浄土宗系のお寺「鹿ケ谷法然院」。この「浄土宗系」ってどういうこと?て話ですが、かつては浄土宗のお寺でしたが、それが独立。現在は単立宗教法人となり、境内では定期的に講演会やコンサートなどを催す場として開放するなど、わりと自由な一面もあるお寺。
鎌倉時代、法然が弟子たちと共に六時礼讃行を修した草庵から由来し、さらに江戸時代に知恩院第38世の萬無が念仏道場として法然ゆかりの地に再建したのが今の姿。
東山連山の裾野の緑豊かな境内には文豪・谷崎潤一郎や文化人のお墓もあり、喧噪を離れひっそりとした雰囲気が人気のスポット。
そして、茅葺屋根の山門が、いかにもこの立地にベストマッチで、さらにそれを額縁に秋の風景が広がります。
山門をくぐり見下ろすと、まるで板チョコのように端正に盛られた砂『白砂壇』が左右一対に。さらにそこには季節をイメージした砂絵が施されています。これも他のお寺にはない、独特の設えとも言えます。
朝ということもあり、ほとんど観光客の姿は見えません。これが、紅葉シーズンのピーク時ともなると、早朝でもカメラを携えた観光客でにぎわいます。
そして、白砂壇の注目の絵柄ですが、秋の装いでしょうか。イチョウとモミジの葉が水紋に浮かぶ、そんなイメージ。
実際にはこの時9月下旬ということで、モミジも青々とし、まだまだこれからといった様子。砂絵だけが先取りといった状態。茅葺屋根の苔むした様子がとても画になります。
境内の池に架かる石橋を渡る時、ふと見るとなんの警戒心もなく佇むアオサギ。あービックリした(笑)
いつも手水鉢に季節の花が飾られていますが、芙蓉ですかね。そのほかに彼岸花が立てられていました。
まだまだ木々が色づくのは先の様子で、例年だと11月下旬ごろが見頃。
紅葉の全盛期はこちら
ちなみに、こちらは昨年の11月下旬の様子。白砂壇のイチョウとモミジの絵柄とともに、赤く色づく背景と苔むした山門が晩秋のなんとも鄙びた風情を醸していました。
そんな季節の移ろいと、白砂壇の季節の絵柄もまた楽しみのお寺です。
そんな季節の移ろいと、白砂壇の季節の絵柄もまた楽しみのお寺です。