2023年4月15日 更新

【2023京都新緑】御所東の清々しさに包まれた萩の名所☆名水オープンカフェも「梨木神社」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は上京区御所東にある神社。萩の名所として知られ、京都三名水の井戸もあり、その名水で淹れたコーヒーを楽しめるカフェもあり。4月13日の様子。

清々しい新緑に包まれた萩の名所

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上京区御所東。寺町通広小路上がった場所にある『梨木神社』。秋は萩の名所として知られていますが、近くを通りかかったので、久々に参拝しようとやってきました。一の鳥居前には鮮やかな黄色い花・山吹が見事に咲き誇り、参道へと誘っていました。
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ですが、一の鳥居前にはマンションが建っていて、地元民はこの光景にももう慣れましたが、初めて前を通りかかった人が思わず「神社がない!」とつぶやかれていたり。

参道はマンションを迂回し、本堂へと向かうルートになっています。平成25年(2013年)、社殿の修復等の資金繰りに苦慮していた神社が、境内の参道を含む土地を60年の定期借地権としてマンション開発業者に貸し、その賃貸料を社殿の修復費用に充てることになり、当時新聞やマスコミにも取り上げられ話題になりました。
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梨木神社の西隣には京都御苑があるわけですが、ここは平安時代、藤原良房の娘染殿后の里御所・染殿第だった場所。明治18年(1885年)、幕末から明治維新にかけて皇室の中興に尽力した公卿、三條實萬・三條實美父子を御祭神として創建。

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二の鳥居があり、この先からは本殿へとまっすぐ参道が伸びています。参道はまだ四月なのに、初夏を思わせる清々しい新緑に包まれていました。そして「萩の宮」との異名も持つ萩の名所として知られる神社。萩の花の開花時期は秋で、現在は参道脇で鳴りを潜め、低木でまったく目立たない状態ですが。

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これは昨年の秋口に萩を撮影した様子ですが、このように非常に生育旺盛で参道を飲み込むように蔓で覆い尽くします。

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手水舎。ここに京都三名水の一つ、千年以上も湧き続ける唯一現存する井戸『染井』があります。

平安時代前期、この場所には公卿摂政藤原良房の邸「染殿第」があった場所といわれ、染殿第は良房の娘明子(清和天皇の生母)の御所としても使われ、清和天皇も陽成天皇に譲位した後の御在所とされていた場所。染井の名称の由来は染殿第や宮中染所に用いられたことからなど諸説ありますが、千年以上前からこの水が使われていたのではないかと言われています。

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そんな名水で淹れたコーヒーを楽しめるカフェ『COFFEEBASE NASHINOKI』が境内にあり、この日はテラス席でアイスコーヒーを楽しまれる方もいました。かつて京都御苑にあった建物『春興殿』を当社ではお茶室として使われていましたが、それを開放して参拝客にも利用しやすいようにリノベしたカフェ。新緑に包まれながら静かな境内で飲むコーヒーはまた格別の美味しさでしょうね。あいにく、この日は急用があり、カフェ利用は叶いませんでしたが、次回もっとゆっくりできる時に再訪したいと思います。
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その傍らに、御神木の通称『愛の木』があります。桂の木。葉がハート形になっているため、木に触れると恋愛成就の御利益があるとも言われています。
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さらに奥の神門から本殿へ。
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中央に舞殿があり、その周りに萩の低木が植わっています。萩の名所ということで、秋以外の季節にあまり参拝することがなかったのですが、こんな低木から秋に向けてたくましく生育し、蔓や花で覆い尽くす時期に至ることを思うと、あまりの落差に驚かされます。
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さらに本殿。
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こちらは秋口の本殿前。ビフォーアフターの落差(笑)

境内にはモミジの木もあり、さらに萩の葉の青々しさも手伝い、新緑を先取りしたような光景。もともと静かに過ごせる神社ですが、この日は参拝客も少なめで緑の中にひとり身を置くことができ、俳句や短歌を詠みたくなるような、そんな雰囲気でもありました。

詳細情報

名称:梨木神社
場所:京都市上京区寺町通広小路上る染殿町680
電話:075-211-0885
公式サイト:https://www.nashinoki.jp/
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