2017年1月12日 更新

京都の小さな守り神!「鍾馗さん」で京都の散歩が楽しくなる!

様々な伝統が息づく街、京都。寺社仏閣に目を取られていては気づかない、京都の守り神「鍾馗さん」をご紹介します。京都の街を歩くのが、よりいっそう楽しくなるはず。

鍾馗(しょうき)さん

鍾馗(しょうき)さん

京都の家を守る「鍾馗(しょうき)さん」。

悪霊などが家に入ってくるのを防ぐため、江戸時代の後半頃から屋根に鍾馗さんを置く習慣が生まれました。

鍾馗さんは瓦で作られており、長いもので100年以上置かれているものもあります。

京都の街のあちこちで見ることができます。街歩きをしながら、目線を上げてみると鐘馗さんとの出会いを楽しむことができます。
どこにいるの?

どこにいるの?

鍾馗さんは祇園、上七軒、宮川町といった花街にたくさんいます。

舞妓さんや芸妓さんを抱える女性の多い世帯を守るため、また「鍾馗」と「商機」の読みが同じことから商売繁盛の願いも込められています。
伝統の技術で生み出される鍾馗さん

伝統の技術で生み出される鍾馗さん

現在、鍾馗さんを作っている職人さんは京都でただひとり。

伏見区の浅田製瓦工場にて生産・販売されています。

伝統の「京瓦」の生産を受け継ぐ工房でつくられる鐘馗さん。最近はメディアにも多く取り上げられ、注文も増加しているとか。
ユニークな鍾馗さん

ユニークな鍾馗さん

中にはユニークな鍾馗さんも。

こちらは清水寺もほど近い、五条坂の陶器屋さん。そこには陶器屋さんらしく土瓶を持った鍾馗さんが!

こちらの鍾馗さん、ご店主が自身で作られたのだという。
日本で唯一の「鍾馗神社」

日本で唯一の「鍾馗神社」

同じく清水寺近く、五条坂は若宮八幡宮の境内に、日本で唯一鍾馗さんを祀る神社があります。

まだ建立して数年ですが、毎年「鍾馗祭」を開催して鍾馗さん文化を発信する拠点となっています。

御神体は約140cmの特大サイズ。迫力満点です。

この地域は「京都で最も地獄に近い場所」ともいわれ、そのためか家を守る鍾馗さんもたくさん見られます。
見上げれば、そこには・・・

見上げれば、そこには・・・

京都のまちを長らく守ってきた鍾馗さん。

京都のまちを歩くときは、いつもより目線を上げてみてください。

ふとした鍾馗さんとの出会いが、京都の人々の思いを感じさせてくれます。
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りん りん